決着ずみの事例 表面化 1917 経路 写真・雑誌・書籍(当時) みやぶられるまで 約66年
拡散した主張(引用)

「妖精は実在する。少女が撮影した写真がその証拠だ」

撮影者本人 / 英国立科学メディア博物館(National Science and Media Museum): 撮影者が1983年に紙の切り抜きだったと告白・博物館が当時のカメラや写真を保存 出典

何が起きたか顛末 1917 — 1983

結論は上のとおり。ここからは、この一件がどう生まれ、どうひろがり、どうみやぶられたのかを、出典の記録から時系列でたどる。

  1. あらわれる 発端 No.002 ツギハギ坊

    少女2人が“妖精と写った”写真を撮る

    1917年、イングランドの2人のいとこ(姉16歳・妹9歳)が、川辺で“妖精と一緒に写った”写真を撮った。妖精を見たと言って親に疑われた2人が、それを証明しようとしたものだった。実際には、姉が紙で妖精を描いて切り抜き、帽子ピンで地面に留めたものを、2人が撮影していた。

    写真に添えられた主張

    妖精は実在する。これは、その姿を捉えた本物の写真だ——

    妖精の絵は、1914年出版の本『Princess Mary's Gift Book』の挿絵をなぞり、翼を描き足したものだった。
  2. ひろがる 拡散 No.010 シェア憑キ

    著名な作家が本物と信じ、世に広めた

    数年後、当時の著名な作家がこの写真を本物と信じ、雑誌や著書で世に広めた。妖精の実在を信じたい人々に支持され、写真の真偽は約60年にわたって議論され続けた。

  3. みやぶられる 決着

    撮影から66年後、姉が「紙の切り抜き」と告白

    1983年、姉が、妖精は紙に描いた切り抜きだったと告白した。最初の撮影から66年が経っていた。

  4. そのあと 余波

    妹は「最後の1枚だけは本物」と生涯言い続けた

    告白のあとも、妹は5枚のうち最後の1枚だけは本物の妖精だと生涯主張し続けた。無邪気ないたずらが、写真という新しい技術への信頼とあいまって、60年以上も生き延びた事例として記録されている。

見抜きポイント

  • 本物の写真に作り物の要素を写し込む“合成・演出”は、写真というだけで信じられやすい
  • 著名人が支持しても、それは真偽の証明にはならない

→ メインの手口(ツギハギ坊)の弱点属性を見る

この事例を生んだ妖怪

先頭がメインの手口。妖怪はデマの「手口」の姿であり、発信者・拡散者を指しません。

実害

悪意のない子どものいたずらが発端だったが、著名人が権威づけしたことで長期間“本物の証拠”として流通した。

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